訪問介護事業所・登録型ヘルパー等の就業規則<キャンセル対応>

訪問介護事業所・登録型ヘルパー等の就業規則<キャンセル対応>

訪問介護事業所・登録型ヘルパー等を雇用する事業所では、ご利用者からの「急なキャンセル」が発生するケースがあります。

「キャンセル」が発生した場合、その職員に対して休暇を命じ、賃金を支払わないケースがありますが、その時の対応の仕方によっては「休業手当」を支払う義務が生じます。

「休業手当」を支払わないと行政の指導や調査の際に「未払い賃金」が発生していると捉えられてしまうリスクがあるので注意が必要です。

■休業手当とは
休業手当については、労働基準法第26条に次のように規定されています。

「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。」

ご利用者の都合によりキャンセルが発生したときに代わりの派遣先を探したり、他の業務を命じたりせずに休業させた場合には、ここで言う「使用者の責に帰すべき事由による休業」とされるものと考えられています。

そのため、休業させて業務につかなかった場合でも1日分の賃金の60%相当の賃金を「休業手当」として補償する必要があります。

この休業手当を支払わない場合には「賃金未払い」ということになると厚生労働省の通達でも明記されています。

※<訪問介護労働者の法定労働条件の確保について> (通達:平成16年8月27日付け基発第0827001号)

■休業手当の支払い義務が発生するケースと発生しないケース
ケース①
Aご利用者からキャンセルの連絡があったため、Y職員を休業として賃金を支払わなかった。

→事業主が代わりの業務を命じるなどの代替措置を実施していないので「休業手当」の支払い義務が発生します。

ケース②
Aご利用者からキャンセルの連絡があったため、Y職員を代わりにBご利用者宅へ勤務させて、Aご利用者宅へ勤務した場合と同じ賃金を支払った。

→事業主が代替措置を講じているので「休業手当」の支払い義務は発生しません。

ケース③
Aご利用者宅へ勤務した場合は、
時給1500円×2時間=3000円 の賃金が発生する。

このような場合に、Aご利用者からキャンセルの連絡があったため、Y職員を代わりにBご利用者宅へ勤務させた。

Bご利用者宅での勤務時間は1.5時間だったため、
時給1500円×1.5時間=2250円 の賃金を支払った。

Y職員から「A宅に勤務していたら3000円もらえたはずなので、差額を支払ってほしい」と請求されたらどうなるでしょうか?

このケースでは、「3000円×60%=1800円」を平均賃金と考えた場合
1800円<2250円
となり、事業主としては代替措置を講じた上に通常支払われる賃金の60%以上を支払っているので差額を支給する義務は発生しません。

■平均賃金とは
1日分の賃金とは考え方が異なります。

①原則
過去3箇月の賃金総額÷過去3箇月間の暦日数

②原則通り計算すると平均賃金が少なくなってしまう場合の最低補償
過去3箇月の賃金総額÷過去3箇月間の実労働日数×60%

①よりも②の方が上回っていれば②の額が適用されます。

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