美容院・サロン等の就業規則と労務管理

美容院・サロン等の就業規則と労務管理

美容室やサロン等の働くルール(就業規則)と労務管理を考える上でポイントとなるのは「どこからどこまでを労働時間としてとらえるか」にあります。

ここには、業界の慣習と労働基準法の考え方の間に隔たりがあることを認識することから考える必要があります。

■就業規則と労務管理が必要になる場面
小規模な美容院やサロン等ではそもそも就業規則の必要性自体を感じていないケースが多いです。

確かに信頼できるメンバーで運営しているときは必要ないかもしれません。

それが「新規の採用活動」や「事業の拡大」、「人材の定着」あるいは「助成金の申請」を考えるときに就業規則の作成を検討し始めることが多いです。

そこで直面するのが業界の慣習と労働基準法の考え方の違いです。

■業界の慣習
「店舗内外での研修」や「技術力アップのためのトレーニング」、「店舗内外の掃除」などを行っている時間帯については労働時間と認識していないケースが多いです。

しかしこれらは、「労働時間」としてカウントされる可能性が高いです。

■労働基準法の考え方
①「店舗内外での研修」や「技術力アップのためのトレーニング」
労働基準法では「事業主の指揮命令のもとにある時間は労働時間」という考え方をします。

研修やトレーニングが「完全な自由参加」であれば問題はありません。

しかし、表向きは自由参加であっても
「参加しないと評価に影響する」
「給与から不参加の時間分を控除する」
というように従業員に対してなんらかの不利益な取り扱いをする場合には労働時間としてカウントされます。

②「店舗内外の掃除」
一般企業でオフィス内に外部の人が来ることがほとんどないような場合で、自分のデスクの周りを掃除する程度であれば労働時間にはなりません。

しかし、美容院やサロン等は、清潔にしておくことが店舗の利益に直結します。

こうした店舗型のビジネスの場合で事業主の指揮命令のもとに実施される清掃は、労働時間としてカウントされる可能性が高いです。

■就業規則と助成金
就業規則を整備し労務管理をしていこうと考えるきっかけの一つに「助成金を申請したい」ということがあります。

しかし、こうした業界の慣習と労働基準法の考え方の溝を埋められず断念するケースも少なくありません。

「助成金申請のためにとりあえず」就業規則を作成したとしても実態と違っていれば助成金は受給できません。

虚偽の内容で就業規則等を作成して申請すると「助成金の返還」や「詐欺罪での告訴」ということもあり得るので注意が必要です。

■就業規則、労務管理と採用
美容院・サロン等において、就業規則や労務管理の整備の他、社会保険の適用などの面ではまだまだ不十分な事業所も多いです。

ですから、こうしたことにしっかりと取り組み、それをアピールすることで採用力を高めることができます。

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