不動産業の就業規則と労務管理(2)

不動産業の就業規則と労務管理(2)

不動産業の働くルール(就業規則)と労務管理を考える上でポイントとなるのは「週休2日を確保できない場合の対応をどうするか」にあります。

「一日8時間を超えた部分だけが時間外労働ではない」ということに注意する必要があります。

■不動産業によくある勤務体系
不動産業の場合「完全週休2日制」でないことが多いです。

多くみられるのは「原則週一日休み」「隔週で週休2日」というケースです。

具体例を挙げると
・毎週水曜日は定休日
・第二、第四火曜日が休み
という勤務形態をという勤務形態です。

■時間外労働となる時間
このような勤務形態の場合、週休2日が確保できていない第一週目と第三週目は、時間外労働が発生していることになります。

労働基準法の原則は「一日8時間、一週間40時間」以内ですから、この時間を超える場合には時間外労働に対する割増賃金を支払う必要があります。

週休2日が確保できない第一週目と第三週目は、一週間の労働時間が48時間となるため一箇月あたり必ず16時間の時間外労働が発生していると考えることができます。

固定給のみで時間外労働に対する割増賃金を支払っていない場合、毎月16時間分ずつ、<未払い賃金、未払い残業代>が増えていっている、と言えます。

■週休2日を確保できない場合の対応
週休2日を確保できない場合には「変形労働時間制」を導入します。

変形労働時間制には、いくつかの種類がありますが不動産業で多く取り入れられているのは「一年単位の変形労働時間制」です。

一年単位の変形労働時間制を導入すれば「一定期間を平均して、一週間あたり40時間」に収めれば良いということになります。

つまり、ある週が「48時間労働」だったとしても年末年始や夏休み、ゴールデンウイークなどで一週間あたりの労働時間が短い週を平均して「一週間あたり40時間」になれば良いということになります。

この制度をうまく活用すれば時間外労働がゼロにはならないとしても時間外労働を削減することはできるでしょう。

■就業規則と助成金
就業規則を整備し労務管理をしていこうと考えるきっかけの一つに「助成金を申請したい」ということがあります。

しかし、こうした業界の慣習と労働基準法の考え方の溝を埋められず断念するケースも少なくありません。

「助成金申請のためにとりあえず」就業規則を作成したとしても実態と違っていれば助成金は受給できません。

虚偽の内容で就業規則等を作成して申請すると「助成金の返還」や「詐欺罪での告訴」ということもあり得るので注意が必要です。

■就業規則、労務管理と採用
中小企業において、就業規則や労務管理の整備の他、社会保険の適用などの面ではまだまだ不十分な事業所も多いです。

ですから、こうしたことにしっかりと取り組み、それをアピールすることで採用力を高めることができます。

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