日本郵政グループが正社員の手当廃止で格差是正

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日本郵政グループが正社員の手当廃止で格差是正

日本郵政グループが正社員と非正規社員の格差是正のために今年10月に正社員約5千人の住居手当を廃止する決定をしたことが話題になっています。

格差是正のための正社員の待遇引き下げは許されるのでしょうか。

■事案の概要
日本郵政グループ労働組合からの春闘での要求でつぎのようなものがありました。
「同一労働同一賃金の機運が高まっている」
「正社員へのみ支給されている扶養手当、住居手当などの5つについて非正規社員にも支給を求める」
というものでした。

これに対して会社側は、組合側の要求により「年始勤務手当」については、非正規社員への支給を認める一方で、一部の正社員へ支給されていた「住居手当」の廃止を提案しました。

当初、組合側は反対していましたが経過措置として廃止後10年間は支給を続けることで折り合いました。

○住居手当
借家・・・最大27000円
持ち家・・・6200~7200円(購入後5年間)

これらが廃止されることで年間最大32万4千円の減収になります。

■格差是正のための労働条件引き下げは違法ではない
「同一労働同一賃金のガイドライン案」では、問題となる場合とならない場合の具体例が示されています。

しかし、ここには、「非正規だから手当がない」「非正規だから給与が少ない」といった不合理な差を問題としているだけであって「格差是正のために正規社員の待遇を下げてはいけない」とまでは明記されていません。

これは、労働条件の不利益変更が問題になるので、会社と労働者が合意をすれば問題ないということになります。

■今後の対応
企業側としては、無条件に非正規社員の条件を上げるとコストが増大することになります。

だからといって、簡単に正規社員の待遇を下げようとすると労働者との間に軋轢が生まれます。

このケースのように「経過措置」を設けるのは軋轢を生まない、トラブルを起こさないためにも必要な対策です。

現状、正社員とそれ以外に格差がある場合には、時間をかけて労働者側と対話をしていく必要があると考えられます。

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