年次有給休暇の時季指定義務┃働き方改革関連法

年次有給休暇の時季指定義務┃働き方改革関連法

20180710

働き方改革関連法の成立により2019年4月から<年次有給休暇の時季指定義務>が始まります。

┃年次有給休暇とは
※年休、有休、有給も同じ意味です

年次有給休暇は、一定期間、継続して勤務をした労働者に対して権利が発生します。

事業主側からすれば「休みを与える義務」、労働者側からは「休むことができる権利」ということになります。

※年次有給休暇の基礎知識

┃年次有給休暇の時季指定義務
年次有給休暇は原則として「労働者が請求した時季」に与える必要があります。

しかしながら、日本では職場への配慮やためらい等の理由から年次有給休暇の取得率がとても低くなっています。

そうした状況に対応するために2019(平成31)年4月から、全ての企業において、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが必要となりました。

対象となる労働者は、「年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者」とされており、パートタイマーやアルバイト等で年次有給休暇の付与日数が年10日未満の労働者は、対象外となっています。

┃年次有給休暇の時季指定義務の対象期間
労働者ごとに、年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内に5日を付与する必要があります。

ただし、労働者の意思で5日以上の年次有給休暇を消化した場合には、年次有給休暇の時季指定は不要です。

簡単に言うと「年5日以上の年次有給休暇は必ず消化する(させる)必要がある」ということです。

<具体例>
○労働者が自ら5日取得した場合・・・・・・・・・使用者の時季指定は不要
○労働者が自ら3日取得+計画的付与2日の場合・・使用者の時季指定は不要
○労働者が自ら3日取得した場合・・・・・・・・・使用者は2日を時季指定
○計画的付与で2日取得した場合・・・・・・・・・使用者は3日を時季指定
なお、使用者は、労働者ごとに年次有給休暇管理簿を作成し、3年間保存することが義務付けられます。

┃法定の年次有給休暇の付与と異なる取り扱いをしている場合
年次有給休暇は、原則的には「入社後6箇月経過時」とそれ以後「1年経過毎」に付与されます。

しかしながら、使用者によっては法定の基準とは異なる取り扱いをしている場合があります。

<法定の付与日よりも前倒しで付与する場合>
入社時に一斉に付与する場合や全社員の付与日を合わせるために付与日を前倒しにしている場合には「実際に年次有給休暇を付与した日から1年以内に5日」を取得させる必要があります。

<「5日取得義務」の1年が重複する場合>
入社日の翌年以降、全社員の年次有給休暇の付与日を統一するために付与日を前倒しにするケースがあります。

その場合、「5日取得義務」の1年が重複することが考えられます。

この時は、重複するそれぞれの期間に応じて比例案分した日数を取得させることも認められます(例外)。
20181227

※厚生労働省「年次有給休暇の時季指定義務(リーフレット)」

その後は、原則通り「年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内に5日取得」が義務になります。

┃使用者の義務
<就業規則への規定>
年次有給休暇の時季を指定してこの義務を果たそうとする場合には就業規則に「時季指定の対象となる労働者の範囲及び時季指定の方法等」について明記する必要があります。

<年次有給休暇管理簿の作成>
使用者は、労働者ごとに年次有給休暇管理簿を作成し、3年間保存しなければなりません。
年次有給休暇管理簿には、労働者ごとに付与日、取得時季、日数を明らかにする必要があり勤怠管理システムでの管理も認められています。

※クラウド型勤怠管理システム「Touch On Time」

┃罰則
<年5日の年次有給休暇を取得させなかった場合>
30万円以下の罰金(労働者一人につき)

<年次有給休暇の時季指定を行う場合に就業規則に明記していない>
30万円以下の罰金

<労働者の請求する時季に所定の年次有給休暇を与えなかった>
6箇月以下の懲役または30万円以下の罰金

※厚生労働省ホームページ
「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」について

 

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