企業によって異なる4月30日・5月1日・2日の取り扱い

企業によって異なる4月30日・5月1日・2日の取り扱い

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間もなくゴールデンウイークです。

旅行やアミューズメントなどの業種では<10連休>ということで多くの消費を見込んでいるようですが一般企業での対応は必ずしも一律ではないようです。

┃天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律
2018年12月14日に施行されたこの<天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律>により、次の2日間を2019年に限り【国民の祝日】にすることとされました。

5月1日・・・・・天皇の即位の日
10月22日・・・即位礼正殿の儀の行われる日

※内閣府
天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律

┃国民の祝日に関する法律
さらに<国民の祝日に関する法律>では、次のように定められています。
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国民の祝日に関する法律第3条  
1.「国民の祝日」は、休日とする。

2.「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。

3.その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は、休日とする。
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○第一項について
文言通り、【国民の祝日】については【休日】となります。

いわゆるカレンダーの赤い日です。

○第二項について
振り替え休日のことを指しています。
日曜日と【国民の祝日】が重なった場合には、翌日以降の平日が【休日】になります。

○第三項について
【国民の祝日】と【国民の祝日】に挟まれた平日は【休日】ということになります。

もう少し解説を加えます。

2019年の場合、
4月29日・・・昭和の日【国民の祝日】
4月30日・・・平日
5月1日・・・・天皇の即位の日【国民の祝日】
5月2日・・・・平日
5月3日・・・・憲法記念日【国民の祝日】

以上のようなカレンダーの並びになっているため4月29日と5月2日は【国民の祝日】と【国民の祝日】に挟まれた<平日>にあたるため【休日】となります。

※電子政府の総合窓口e-GOV
国民の祝日に関する法律

ここまでの法律の解釈だけを見ると「やっぱり今年は10連休になるのでは?」と考えてしまうかもしれませんが、会社を経営し、あるいは働いている人は労働関係法令や就業規則についても考えていく必要があります。

┃労働基準法の定め
労働基準法において【休日】は次のように定められています。
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労働基準法第35条
使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも一回の休日を与えなければならない。
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原則的には「週1日」の休みが義務付けれているだけで「国民の祝日を休みにしなければならない」等の規定はありません。

これは、飲食店等が「国民の祝日」等も営業していることを考えれば明らかです。

さらに、労働時間についての定めは次の通りです。
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労働基準法第32条
1.使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。

2.使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。
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労働時間については以上のように定められており、原則の法定労働時間の上限は「1日8時間」「1週間40時間」となっています。

こうして見ていくと、<1日8時間×週5日勤務=40時間>が一般企業の働き方となり、必然的に「週休2日制」になることがわかります。

労働基準法を読み解く限りにおいては、【国民の祝日】も【国民の祝日に関する法律でいう休日】も「出勤日にしてもなんら問題はない」ことがわかります。

それでも一般的には、【国民の祝日】も【国民の祝日に関する法律でいう休日】も、会社の休業日になっていることは少なくありません。

こうした日をどのように扱うかは<就業規則>の定めによるところとなります。

┃就業規則の規定が重要
就業規則の規定は、会社ごとに異なりますが厚生労働省の「モデル就業規則」では次のようになっています。
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第20条 休日は、次のとおりとする。
① 土曜日及び日曜日
② 国民の祝日(日曜日と重なったときは翌日)
③ 年末年始
④ 夏季休日
⑤ その他会社が指定する日
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○第二項について
「国民の祝日(日曜日と重なったときは翌日)」となっているために【国民の祝日】と日曜日が重なった場合の「振り替え休日」も【休日】にすることが会社の義務となっています。

この部分が【国民の祝日】のみであれば、「振り替え休日」にあたる日を出勤日にしても「就業規則違反」にはならないという解釈もできます。

さらに、【国民の祝日】は、就業規則上は【休日】ですが【国民の祝日に関する法律でいう休日】に関しては触れていません。

そのため【国民の祝日に関する法律でいう休日】は、「就業規則上の休日ではない」と解釈することも可能であると考えられます。

┃まとめ
今回の5月1日のケースはやや特殊なケースと言えます。

しかし、今後もこのようなことが発生しないとも限りません。

こうしたことを曖昧にしておくと「働いてほしいと考えていた会社」と「休みだと思っていた従業員」で誤解が生じ、不要なトラブルにつながることも考えられます。

そうしたトラブルを防ぐためにも就業規則は、一つ一つの条文の意味を理解することが重要です。

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