厚生労働省が公表┃「多様な正社員・無期転換ルール」対応のモデル就業規則(2)

厚生労働省が公表┃「多様な正社員・無期転換ルール」対応のモデル就業規則(2)

厚生労働省が「多様な正社員・無期転換ルール」対応のモデル就業規則とその解説を公表しました。

前回は、このモデル就業規則の中身を見る前に考えて欲しいポイントをお伝えしました。

では今回は、内容についてもみていきましょう。

前回もお伝えしましたが、行政機関のモデル就業規則は「労働者にとって」良い就業規則なのであって「事業主のための」「社長を、会社を守るための」就業規則ではない、ということです。

この視点はぜひ、忘れないようにしてくださいね。

 

それでは、このモデル就業規則(飲食業編)をみていきます。

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■厚生労働省webサイト
(飲食業)多様な正社員及び無期転換ルールに係るモデル就業規則と解説
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これを元に解説していきます。

1.正社員群の定義・適用範囲
モデル就業規則にもある通り、まずは働き方ごとの呼称と定義を決めます。

手間がかかったとしても、就業規則は働き方ごとに分けた方が後々、使いやすいものになります。

2.労働条件の明示
労働条件の明示は、書面で行う必要があります。

就業規則に明示しなければならないのは、次のようなことです。
① 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに交替制の場合には就業時転換に関する事項

② 賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

③ 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

これらを絶対的必要記載事項といいます。

人によって差があったり、シフトによって違いがあったりする場合は、労働条件通知書で可能な限り詳しく明記するようにします。

これらについては、書き方の工夫が必要になるでしょう。

5.正社員から限定正社員への転換
第○条2で「6時間を下回らないこととする。」という記載があります。

限定正社員の労働条件は、会社が決定することなので、この「6時間」の部分は、会社ごとに検討する必要があります。

第○条3で「1年を下回らないものとする。」とありますが、ここも会社の判断によります。

この規定のままですと、従業員の事情が変わったとしても「1年間は限定正社員としての働き方を補償する」ことになります。

第○条4で「・・本人との話し合いの上で・・・」とあります。
もちろん、本人との話し合いはするべきですが最終的な判断(決定)は、会社が行えるように規定した方がよいでしょう。

P18(限定正社員から正社員への転換)
正社員転換制度に関する規定です。
場合によっては、助成金の対象になります。

7.契約社員から正社員・限定正社員・無期転換社員への転換
契約社員を「正社員・限定正社員・無期転換社員」のいずれかに転換することを前提にしています。

このような転換をしたくない、というのであれば、早めの対策が必要になります。

8.解雇
行政機関のモデル就業規則では、「解雇」や「懲戒」の規定のしかたが不十分です。

ここに関しては、会社を問題社員から守るという意味でしっかりと検討していく必要があります。

9.賃金
賃金は一人一人違いますからここまで詳細に就業規則に規定するのは現実的ではないでしょう。

賞与や退職金は、必ず支払わなければならないものはない、ということにも注意が必要です。

このように見ていくと「モデル就業規則をそのまま導入できない理由」がおわかりいただけると思います。

「社労士に依頼するとお金がかかるけれど、行政のモデル就業規則を使えばタダだ!」

と安易に考えて導入してしまうと社労士に払う報酬以上のものを失うことになる、かもしれません。

■厚生労働省webサイト
(飲食業)多様な正社員及び無期転換ルールに係るモデル就業規則と解説

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