人事労務の相談事例

人事労務の相談事例

就業規則(賃金規程)を作成する際には、すべての手当を明記するべきか

就業規則(賃金規程)の記載項目として「賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項」があります。 就業規則を作成する際に「手当の種類」については、どこまで明確にするべきでしょうか。 ■就業規則(賃金規程)の記載項目 就業規則には、必ずルールとして定めなければならない「絶対的必要記載事項」とルールとして定めるのであれば規定をする「相対的必要記載」があります。 賃金の種類や支払い方法も可能な限り明確にす...

相談事例┃割増賃金、日割り、遅刻・早退・欠勤時の計算

時間外労働や深夜労働、休日労働をさせた場合の割増賃金の計算、月の途中入社途中退職の場合の日割り計算、遅刻・早退・欠勤時の控除金額の計算など給与計算の際には、月額の給与を時間給あるいは日額に割り戻すことがあります。 その時の計算方法について解説します。 ■法律上、計算方法が決まっているものと決まっていないもの 法律上、計算方法が決まっているものは「時間外労働や深夜労働、休日労働をさせた場合の割増賃金の計算」のみです。 この他は賃金規程で...

相談事例┃「基準内賃金」「基準外賃金」

就業規則・賃金規程を見ていると「基準内賃金」「基準外賃金」という言葉が出てくることがあります。 給与計算を行う上でも重要な内容なので、この言葉について解説します。 ■「基準内賃金」「基準外賃金」 これらは、法律用語ではありません。 そのため明確な定義はありませんが一般的には次のように用いられています。 ■基準内賃金 時間外手当(残業代)、深夜手当、休日出勤手当などの割増賃金の時間単価を計算する際に「計算の基礎に含まれるもの」という意...

労働基準法の「一日」の考え方

「一日」の単位を考えるとき、兼業・副業・ダブルワークの場合で複数の事業所に勤務する場合や勤務時間中に中抜けして一度帰宅する場合など「一日」の労働時間の捉え方が難しい場合があります。 そのような場合は、次のような考え方をします。 ■労働基準法の「一日」の考え方 労働基準法の一日とは「0時から24時まで」の暦日を言います。 (昭63.1.1 基発1号.) ■労働時間、時間外労働 「0時から24時まで」の暦日で、複数の事業場で働いていても労働時間は通算し...

有期契約社員は社会保険に加入しなくても良いか

入社日と社会保険(健康保険、厚生年金保険)の加入日をずらしている事業主がたまいます。 その多くは「すぐに辞めてしまうかもしれないので、手続きも面倒、社会保険料ももったいない」という理由ですがこの方法には問題があります。 ■社会保険の被保険者とされない人 次にあてはまる場合は、社会保険の被保険者とされません。 ※日本年金機構ホームページ これだけを見て「2箇月の有期契約にしておけば始めの2箇月は社会保険に入らなくても良い」という勘違い...

労働者派遣事業の許可申請と資産要件

労働者派遣法の改正から3年が経過し、今年で3年が経過します。 同時に届け出制だった特定労働者派遣の猶予期間が終わり、全てが許可制に切り替わることになりますがそこで問題になるのが「資産要件」です。 労働者派遣事業の許可申請の際の資産要件はとても厳しいものになっており「要件を満たせない」「資産が足りない」という企業もいるでしょう。 ■労働者派遣事業の許可申請手続き 許可申請手続きについては、厚生労働省から<労働者派遣事業関係業務取扱要領>が公...

営業社員は、みなし労働や裁量労働の対象になるか

営業社員の中には「時間的拘束を受けず」「歩合(インセンティブ)」が主な給与体系となっている人がいます。 経営者側の言い分では 「時間に対して給与を払うのではなく成果に対して給与を払っている」 「だから、時間外労働という考えはあてはまらない」 「だから残業代(時間外労働の割増賃金)は払わなくてもよい」 と考えている人がいます。 ■労働時間の原則 労働時間は原則として ・一日につき、8時間 ・一週間につき、40時間 この時間を超えて労働を命じる...

相談事例┃異動・配置転換を拒否されたときの対応

事業主は、事業の運営上、やむを得ない理由で従業員に対して異動や配置転換を命じる場合があります。 しかし、一部の従業員は、これを拒否する場合があります。 このような場合、次のような対応が考えられます。 ■従業員は、異動や配置転換を拒否できるか 就業規則に「異動・配置転換の規定」があり、人事権の裁量の範囲内であれば原則的に従業員は、異動や配置転換を拒否できないものと考えられます。 懲罰的なものであったり、人事権の乱用にあたったりすると考えら...

相談事例┃健康保険の加入手続き中に通院したいとき

会社設立のときや転職のとき、健康保険の手続き中のために一時的に健康保険証が手元にない状態が発生するケースがあります。 このようなとき、通院する必要が生じた場合は、次のような対応になります。 ■国民皆保険 1958年に国民健康保険法が制定され、61年に全国の市町村で国民健康保険事業が始まり、「誰でも」「どこでも」「いつでも」保険医療を受けられる、国民皆保険体制が確立しました。 会社設立や転職などで、一時的に健康保険証が手元にないときに「健康保険に...

相談事例┃正式入社前の体験入社の際には雇用契約を結ぶべきか

毎年4月の一斉採用をしている企業の場合、4月の正式入社の前に「体験入社」を実施しているケースがあります。 こうした場合の雇用契約などについて考えていきます。 ■「体験入社」の取り扱い 体験入社が「職場見学」的な要素が強く業務に就かない場合や社員が横について指導する補助的なものであれば、インターンシップ制度と同じように考えて雇用契約は締結しなくても良いとも考えられます。 しかし、実際に業務を任せたり、4月以降に就く業務に近いものだったりする...